1989年、MOMAでの「プリミティヴィズム」展をきっかけに、「大地の魔術師たち Magiciens de la terre」展がポンピドゥー・センターで開催されました。この展覧会は、"100パーセントの展覧会が80パーセントの地球を無視している"という問題を正そうとしたもので、西洋と非西洋のアーティストが半々出展するという、画期的な国際展。ポストコロニアリズムを象徴します。114名のアーティストの紹介と作品をまとめたカタログには、本ホームページのコレクションで紹介をさせていただいているトクダバ、日本からは河口龍夫氏、勅使河原宏氏等4名が出展しています。カタログの最後に本展のキュレータであるJean-Hubert Martin氏の考察があり、「南半球、特に多くの人にとってまだ遠い存在である太平洋地域からのイニシアティブは、現代美術界にその絶対的な相対性を最終的に認識させることに成功するだろうか。」と問いかけています。
圧倒的な存在感である西洋美術界が行った実験的試みに始まり、2023年現在、2022年、ベネチア・ビエンナーレでの金獅子賞を受賞したSonia Dawn BoyceやLubaina Himid達によるブラック・アートの躍動は目覚ましくなっています。
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